2010年作品言の葉

*真実の永眠

「真実の永眠」
※ボリュームに注意してご視聴ください。

それは煌くも悲恋で。
けれど最後まで
その姿 その想い、涙は 美しかった
だからこそ 穢れる事無く美しいまま 古となれ

長旅を終えて けれどその疲れが癒える前に
また新たな旅に出た
――真実は他に、ある筈なんだ
仕方が無い そう思う事も
納得など 出来る筈は無いだろう
仕方が無い そう、仕方が無い
けれどその往生際の悪さは
此処まで来ると もう滑稽だ

眠りについた真実わたしの 覚醒を待ち続ける
その理由さえも見失う程 長い間
いつか気付いてくれると良い
“真実”は これが全てじゃないけれど
この“全て”が 真実だと云う事に
いつか… 気付いてくれると良い

それは切なくも美しく。
二人最後まで“美しいままで在って欲しい”そう願った
だからこそ 真実わたしは何も語らずに 眠りについたんだ

長旅を終えて いつか辿るであろう古に
互いに何を見るのだろう
――まだ何も、見付けられないんだ
知らない事が あっても良い
互いを汚しては いけないのだから
知らない事が、あっても良い
真実の一歩手前であるが故 何もかもが 美しくある

眠りについた真実わたしの 覚醒は二度と無い
きっと全てが幸福に変わる 近い未来
いつか誇らしく思える
“真実”は これが全てじゃないけれど
この“全て”が真実なのだから
いつか… 誇ってくれると良い

それは切なくも気高く。
だからこそ 美しいままの 古であれ

<2010.11.6>

PAGE TOP